20代で転職を考えて、エージェントの比較サイトをいくつか開いたところだと思います。「20代に強い」と書いてある会社が10社以上出てくる。20代特化をうたう会社もあれば、大手の総合型も「20代の転職に強い」と書いてある。

先に、この記事でいちばん伝えたいことを書きます。

20代特化のエージェント3社(UZUZ・マイナビジョブ20's・ハタラクティブ)の口コミを1社20件ずつ読んでいくと、不満の中身が3社できれいに分かれていました

  • UZUZ: 紹介される求人の中身
  • マイナビジョブ20's: 面談で言われた言葉
  • ハタラクティブ: スケジュールの拘束

「20代向けはどれも似たようなもの」という前提が、読んだあとに崩れました。

この違いは、あとで原文の引用つきで全部見せます。

もうひとつ、先に言いにくいことも書いておきます。「20代に強いのはA社」を数字で示すことは、誰にもできません。エージェントが国に報告している実績は法人単位で、年代の内訳がないからです。

「20代の決定実績No.1」のような数字を見かけたら、その出どころは公的なものではありません。

数字の出どころは、国のサイト1つだけです

数字の出どころは、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」です。有料職業紹介の会社は実績を国に報告する義務があって、それが誰でも見られる形で公開されています。登録も課金も要りません。

20代こそ知っておいたほうがいい、2つの制度

このサイトの存在自体があまり知られていないので、先に2つ紹介します。初めての転職ほど効く話です。

ひとつ。6か月以内に離職した人の数は公開されている

エージェントは「紹介した人のうち、就職から6か月以内に離職した人の数」を公開する義務があります。職業安定法第32条の16第3項で情報提供の対象になっていて、人材サービス総合サイトに載るのは次の3つです。

  • 就職者数

  • 無期雇用での就職者数

  • 6か月以内の離職者数

  • 出典: 職業安定法/厚生労働省「人材サービス総合サイト」 (確認 2026-08-12)

同じ欄に「離職したか不明な者の数」という項目もあります。入社後を追跡できなかった人がここに入ります。離職者数がゼロでも、不明の数が大きければ「辞めていない」ではなく「分からない」です。この2つはセットで見てください。

20代向けのエージェントは「入社後のフォローも手厚い」とよく書いています。フォローしているなら、離職したかどうかは把握しているはずです。この欄が空いているか埋まっているかは、確かめられる数少ない手がかりだと思っています。

ふたつ。入社後2年間は転職を勧めてはいけない

エージェントの紹介で正社員として入社した人に、そのエージェントは2年間、転職を勧めてはいけないことになっています。2025年1月1日から、職業紹介事業の許可条件に次の2つが追加されました。

  • 転職勧奨の禁止(就職日から2年間)

  • お祝い金等の提供の禁止

  • 出典: 厚生労働省 職業紹介事業関係資料 (確認 2026-08-12)

20代は「まず入って、合わなければまた動けばいい」と言われやすい年代です。ただ、入社させた本人にまた転職を勧めて手数料を二重に取る、という動き方は制度で禁じられました。

入社後すぐに同じ担当者から別の求人が届いたら、それは許可条件に反している可能性があります。

選ぶときに見るもの

① 求人数ではなく、決まった人数を見る

求人数は、社ごとに数え方が違います。求人広告と紹介が混ざっている社、紹介の公開分だけの社。並べて比べても、数え方の違いを量の差として見ることになるだけです。

決まった人数のほうは、法律で報告が義務づけられているので定義が全社共通です。令和07年度の実績はこうなっています。

運営法人(サービス) 就職者数 無期雇用の割合
リクルートエージェントの運営法人 87,754人 95.72%
パーソルキャリア株式会社(doda) 60,307人 96.11%
株式会社マイナビ(マイナビエージェント/マイナビジョブ20's) 31,662人 86.74%
株式会社ジェイエイシーリクルートメント(JAC Recruitment) 13,694人 94.48%

出典・基準日は先ほどと同じです。ここで注記が2つあります。

この数字に年代の内訳はありません。20代が何人かは、この表からは分かりません。

法人単位であって、サービス単位ではありません。株式会社マイナビの数字には、マイナビエージェントもマイナビジョブ20'sも、新卒や医療介護の紹介も全部入っています。「マイナビジョブ20'sの実績」として読むと間違えます。

そして、20代特化のUZUZとハタラクティブは、当サイトではまだこの決定人数を取得できていません。「特化3社と大手を決定人数で比べる」ことは、今の手元のデータではできません。

数え方の詳細は転職エージェント6社比較に置いています。

② 「20代特化」と「総合型」は、断られ方が逆になる

総合型の大手は、経歴によっては20代でも「ご紹介できる求人がありません」と面談前に断ることがあります。断られたときに何が起きているかはエージェントに断られたときに書きました。

逆に、20代特化のほうは「経歴に自信がない20代」を入口で歓迎します。そのかわり、後で引用しますが、紹介される求人の幅や進め方に別の癖が出ます。

どちらが良い悪いではなく、入口の広さと、入ったあとの選択肢の広さが逆になっている、というのが両方の口コミを読んだ後の整理です。

③ 見なくていいもの

「20代に強い」「20代満足度No.1」というラベルそのものです。冒頭に書いたとおり、年代別の実績を裏づける公的データは存在しません。書いてある会社が悪いというより、その表示は選ぶ材料にならない、という話です。

20代特化3社。不満の型が、会社ごとに違いました

ここからがこの記事の中心です。

みん評に載っている口コミを、UZUZ・マイナビジョブ20's・ハタラクティブの3社について各20件、原文で読みました(閲覧日 2026-08-12)。サイト表示の総合評価はこうです。

  • UZUZ: 2.88/119件
  • マイナビジョブ20's: 2.79/69件
  • ハタラクティブ: 2.97/171件

なお、ハタラクティブのページには[PR]表記があり、同サイトの広告主です。

読む前は「20代向けはどこも似たような不満だろう」と思っていました。違いました。繰り返し出てくる不満の型が、3社で分かれています。

口コミは個人の体験で、全体を代表しません。それでも、別の人が、別の年に、同じ形の不満を書いている場合は、担当者の当たり外れではなくサービスの構造の話である可能性が上がります。以下はその基準で選んでいます。

UZUZ ── 求人はIT(SES中心)と営業に特化している

UZUZ(ウズキャリ)は株式会社UZUZの運営で、許可番号は公式で確認できました(13-ユ-305514)。公式は20代・第二新卒・既卒を対象と明記しています。

口コミから最もはっきり分かるのは、紹介される求人の構成です。IT、それもSES(客先常駐)と営業が中心だという書き込みが、年をまたいで続いています。

「無理やり理由をつけてIT系の仕事を提案してきて驚きました。IT経験者ならともかくITのアの字にも縁がない人生だったのに、、ここの口コミを拝見して納得しました。そもそも求人がITか営業しかないのですね。」

ぷげさん・★2・2026.08.02 minhyo.jp

「他の方も書かれているとおり、IT業界と営業職の2択しかここにはありません。そしてその2択にねじ込んできます。」

ムズムズさん・★1・2019.11.19 minhyo.jp

「さらに不信感が募り、応募した企業や提案された企業をより深く調べていくと全てSESでした。」

とくめいさん・★2・2022.05.14 minhyo.jp

2019年、2022年、2026年。7年間、別の投稿者が同じ内容を書いています。ここまで一貫していると、担当者の当たり外れではなく、扱っている求人の構成=この会社の得意領域だと読むのが自然です。ここは私の読み方です。

一方で、面接対策の評価は妙に安定しています。★1をつけた人まで、そこだけは分けて書きます。

「面接対策は悪くなかった。←これだけ」

へいのまそさん・★1・2026.06.23 minhyo.jp

「対策は丁寧、求人はITと営業が中心」。UZUZの口コミ20件を一言にすると、こうなりました。

だから、合う人と合わない人がはっきり分かれます。

未経験からITエンジニア(特にインフラ系)や営業を目指す20代にとっては、この構成はそのまま専門性です。決まった領域の求人を毎日扱っている担当者から、その領域に絞った面接対策を受けられる。口コミで面接対策の評価だけが安定しているのは、たぶんこの構造と無関係ではありません。

逆に、事務やクリエイティブを希望している人には向きません。希望と違うIT求人を勧められたという体験談が複数あるので、最初から別の窓口を使うほうが早いです。SESという働き方自体の良し悪しはここでは論じません。

IT・営業の方向で考えている人は、ここまでの中身を分かった上で使うなら選択肢になります。

マイナビジョブ20's ── 不満は「面談で言われた言葉」に集中する

マイナビジョブ20'sは株式会社マイナビの運営で、20代・第二新卒・既卒を対象と明記しています。公式には「登録者の77%以上が25歳以下」という表示がありました(当サイト確認 2026-08-12)。

この会社の口コミで目立つのは、求人の中身より前の、面談での言葉です。

「「求人ないよ。何しに来たん?」と開口一番言われたときは驚きを通り越しました。」

とくめいさん・★1・2025.12.13 minhyo.jp

「なんとか事務職を、探して欲しいと依頼するも「ろくにキャリアもないので無理です」と言われ、面談で泣いてしまいました。」

honoさん・★1・2020.08.31 minhyo.jp

「希望職種は?と聞かれて、事務職希望です。と答えた瞬間、それだと正社員ではなく派遣になります。と言われました。」

なさん・★1・2026.04.25 minhyo.jp

2020年から2026年まで、低評価の口コミの多くが「面談で何を言われたか」で終わっています。UZUZの不満が求人の中身なのに対して、こちらは対面のやりとりそのもの。読んでいて、不満の質が違うのがはっきり分かりました。

公平のために書くと、良かったという声もあります。

「アドバイザーの方にはかなり親身に相談に乗っていただいた印象です。」「紹介していただく求人もこちらの要望をしっかり聞いてもらえました。」

桃さん・★4・2023.03.16 minhyo.jp

つまり担当者による振れ幅が大きい。担当者が合わないときは変更を頼めます。我慢して同じ人と続ける必要はありません。

ハタラクティブ ── 不満は「スケジュールの拘束」に集中する

ハタラクティブはレバレジーズ株式会社の運営で、フリーター・既卒・第二新卒向けと明記しています。許可番号は当サイトでは公式で確認できていません(無許可という意味ではなく、確認できなかったという意味です)。

この会社の口コミで独特なのは、速さと拘束です。

「ハタラクティブの面接練習や面接本番のために丸々1週間終日空けていて欲しいと言われ、必然的に他社の面接を受けたり予定を入れることができなかったです。」

猫田猫子さん・★1・2026.07.01 minhyo.jp

「スケジュールを必要以上に拘束されるため、自分で応募した企業への対策や面接日の確保が難しくなります。」

むさん・無評価・2026.08.06 minhyo.jp

「個人の意思確認せずに早く進めた事/情報精査する暇がなく進める事/面接日を勝手に決めた事」「いつの間にかその内の何個かを応募させられた。」

カジルさん・★1・2022.12.14 minhyo.jp

速さは、悪い面だけではありません。同じ口コミ群には、次のような声もあります。

  • 初回面談の1〜2時間後に求人が6〜7件届いた
  • 書類は担当者が代わりに送ってくれて、書類選考で落ちたことがない

「面談の1,2時間後には6,7件の求人をプレゼン資料付きで送ってくれて感動した。」

めめさん・★3・2021.05.17 minhyo.jp

ただ、複数のエージェントを並行して使うつもりの人にとって、「1週間空けてほしい」という進め方は実害が出ます。ハタラクティブを使うなら、この拘束の話は登録前に知っておいたほうがいいと思います。

3社に共通して出てきた話 ── 「ほぼ正社員」と言われた無期雇用派遣

3社の口コミを横に並べると、会社をまたいで同じ形の証言がひとつありました。正社員を希望したのに、無期雇用派遣や客先常駐を紹介された、という体験です。

「正社員を希望していましたが、ほぼ正社員だと言って無期雇用派遣を紹介されました。」

ハタラクティブ/猫田猫子さん・★1・2026.07.01 minhyo.jp

「私が派遣は嫌、正社員希望と言ったらうちは正社員しか扱っていないと言われましたが、いざ蓋を開ければ無期雇用派遣が多かったです。」

マイナビジョブ20's/とくめいさん・★3・2023.09.29 minhyo.jp

無期雇用派遣は、雇用主が派遣会社で、働く場所は派遣先です。企業に直接雇われる正社員とは別の働き方です。

それを分かって選ぶなら問題ありません。分からないまま「ほぼ正社員」という言葉で決めるのは、やめたほうがいい。紹介された求人の雇用形態の欄は、自分の目で確認してください。

⚠️ この3分類の限界

各社の口コミの出どころは、みん評という1つのサイトの各20件です。件数を増やせば違う型が出てくるかもしれません。「UZUZは必ずSESを勧めてくる」「ハタラクティブは必ず拘束される」とは言えない。

言えるのは、別々の人が別々の年に書いた不満が、会社ごとに違う場所へ集まっていた、というところまでです。

登録した直後に、実際に何が起きるか

口コミから拾えた、登録後の実際の流れです。時系列で並べます。

UZUZ の場合

面談前に、項目の多いアンケートフォームの記入を求められます。初回面談は職歴だけでなく学生時代までさかのぼる形式で、1時間を超えたという声が複数あります(maki.kさん・2026.03.26/ぷげさん・2026.08.02)。

連絡はLINE中心。面接後、当日中に内定連絡が来た例もあれば、1か月連絡が来なかった例もあります。

マイナビジョブ20's の場合

初回は電話面談。翌日までにメールで求人が届き、2回目の面談で応募先を決めるよう求められた例があります。届いた件数の実例はこうです。

  • 一度に26件(みみさん・2026.02.19)

  • 1か月で約30件(ももさん・2026.06.29)

  • 出典: みん評 https://minhyo.jp/mynavi-job20s (確認 2026-08-12)

ハタラクティブ の場合

前述のとおり最速で、面談の1〜2時間後に求人が届いた例があります。面談間隔は2日おき、応募が決まると次の速度だったという証言も(めめさん・2021.05.17)。

  • 即日、履歴書提出
  • 3日後、面接練習
  • その翌日、面接本番

担当者と面接練習の担当者は別の人です。

3社に共通すること

共通するのは、登録から最初の2週間で、そのエージェントの性格がほぼ全部出るということです。紹介される求人の傾向も、連絡の速さも、進め方の強引さも、この期間に見えます。合わないと感じたら、その時点で他社に切り替えて構いません。

総合型も1社は並行する、という使い方

特化3社の口コミを読んだ上での、私の考えを書きます。

20代特化のエージェントは、入口が広いかわりに、扱う求人の幅に癖があります。UZUZならITと営業、ハタラクティブなら未経験可の求人が中心。自分の希望がその幅に収まっているなら機能しますし、収まっていないなら、面談の丁寧さとは関係なく話が噛み合いません。

だから、職歴が1年以上あって希望職種が決まっている人は、総合型(リクルートエージェント・doda・マイナビエージェントなど)にも同時に登録して、紹介される求人の幅を比べることを勧めます。

逆に、職歴が短い・空白期間がある・書類で落ち続けている人は、総合型で断られる可能性があります。断られても、それはあなたの市場価値の判定ではありません。理由の分解はエージェントに断られたときへ。

エージェントがなぜ無料で、どこからお金が出ているのかを知っておくと、担当者の動き方の理由が分かるようになります。転職エージェントはなぜ無料?もあわせて読んでみてください。

20代のエージェント選び、結局こうなります

  • 「20代に強いのは◯社」を裏づける公的データは存在しません。国に出ている実績は法人単位で、年代の内訳がないからです
  • エージェントには、就職者数と6か月以内の離職者数を公開する義務があります。厚労省の人材サービス総合サイトで誰でも見られます
  • 紹介で正社員入社した人への転職勧誘は、2025年1月から2年間禁止されています
  • 20代特化3社の口コミは、不満の型が分かれていました。UZUZは求人の中身、マイナビジョブ20'sは面談での言葉、ハタラクティブはスケジュールの拘束。登録前提が変わるほどの違いです
  • 「ほぼ正社員」と言われたら、雇用形態の欄を自分で確認してください
  • 最初の2週間でエージェントの性格は見えます。合わなければ切り替えていい

第二新卒・既卒・フリーターからの転職は、20代に特化した窓口のほうが話が早い領域です。学歴や正社員経験に自信がなくても相談から始められます。