ハイクラス向けのサービスを比べようとして比較記事を開くと、求人数の欄が空いていたり、会社ごとに違う種類の数字が載っていたりします。これでは、何を基準に比べればいいのか分かりにくいです。
先に種類を分けておきます。JAC Recruitmentは、担当者に相談して求人を紹介してもらうエージェント型です。ビズリーチとリクルートダイレクトスカウトは、職務経歴を登録して企業やヘッドハンターからの連絡を待つスカウト型です。同じ「ハイクラス向け」でも、使い方も見る数字も違うので、この記事では3つを同じ土俵の順位には並べません。
先に結論を書くと、この3社は、そもそも公式サイトで見せている数字の種類が違うので、同じ列に並べられません。
この記事で使っているのは、次の2つです。
- 2026年9月8日に各社の公式サイトを実際に開いて確認した数字
- 2026年8月12日に取得した口コミの原文
口コミは、原文と投稿日を確認できたものだけを引用します。確認できなかったことは、推測で補わず「確認できなかった」と書きます。
私は転職エージェントで5年、大手メーカーの人事で3年、その後は人事・採用の外部コンサルとして3年働いてきました。ただし、今回取り上げるハイクラス向けのスカウト型サービスを、自分で利用した経験があるわけではありません。
そのため、この記事では利用者としての感想は書きません。公式サイトで実際に確認できる数字と、投稿された口コミの原文を順番に見ながら、どこまで分かるのかを整理します。
- 商売の仕組みから読む場合: 転職エージェントの仕組み
3社が見せている数字は、それぞれ別のものです
3社の公式サイトを順番に開いて、求人数がどこに書かれているかを探しました。
JAC Recruitment — 求人の件数が出ている
求人検索ページを、条件を何も指定せずに開きます。すると「該当求人数 60,384件」と表示されました。これは2026年9月8日に確認した数字です。
ビズリーチ — 求人数ではなく、企業とヘッドハンターの数
公式トップには、求人の総数は表示されていませんでした。代わりに掲載されていたのは、次の3つです。
- 年収1,000万円以上の求人が5割以上(2026年1月末時点)
- 厳選された導入企業数 43,900社以上(累計)(2026年4月末時点)
- 登録ヘッドハンター数 9,400人以上(2026年4月末時点)
求人検索ページも開きましたが、該当件数の表示は見当たりませんでした。
リクルートダイレクトスカウト — 件数の表示が見当たらない
条件を指定せずに求人検索ページを開きましたが、こちらも該当件数の表示は見当たりませんでした。
3社を並べて分かること
2026年9月8日に確認した範囲では、3社のうち求人の件数を正面に出していたのはJAC Recruitmentだけです。
ただし、「見当たらなかった」というのは、公式トップと求人検索ページを開いて確認した範囲での話です。サイト内のどこにも求人件数が掲載されていない、という意味ではありません。
この違いは、サービスの使い方を考えると理解しやすいです。
私も転職エージェントと採用の両方を経験しましたが、スカウト型は、利用者が自分で求人を探すだけのサービスではありません。職務経歴を登録しておき、それを見た企業やヘッドハンターから声がかかるのを待つ使い方があります。
そのため、公式サイトで見せる数字も「求人が何件あるか」とは限りません。ビズリーチのように、別のものを示すサービスもあります。
- どのくらいの企業が導入しているのか
- どのくらいのヘッドハンターが登録しているのか
どんな企業や人から声がかかる可能性があるのかを伝える数字だからです。
3社が公式サイトで示している数字の種類が違う以上、同じ「求人数」という項目を作って横に並べることはできません。
使い始める前に、審査で止まることがあります
職務経歴と年収を入力し終えて送信する。しばらくしてメールを開くと、審査の結果を知らせる文面が届いている。ビズリーチの口コミを読むと、この段階で先へ進めなかった人がいます。
2022年4月6日の投稿には、
「利用者登録は出来ても、審査を通ってない場合は企業へ応募できない状態のまま放置されるようです。高学歴・高収入の方には良いサイトなんだろうけど、日本人の平均年収程度の人間は相手にされないようです。」
とあります。
2023年4月7日の投稿では、「私の年齢:収入レベル(アラフィフ/500万以下)だとそもそも対象外だったようです」と書かれていました。さらに再審査について、
「『昇給、昇格・転職などキャリアアップした場合は、再審査してあげます』『年収も市場価値の指標と捉えていますので、過去最高の年収を登録して構いません』『過去最高年収が現在の年収を上回る場合は、再審査してあげます』要するに、『現在の年収が足りませんよ』ってことですよね。」
とあります。
ただ、この投稿には続きがあります。「後日談ですが、ちょうど同時期に声をかけてもらった外国人エージェントさんの紹介で、今度なんといきなり倍以上の年収で転職することになりました」と書かれていました。
年収だけでなく、学歴や職種について書いた人もいます。2023年10月3日には、
「審査で落ちました。私はエンジニアであります、資格もそれなりに学歴ある人と同以上にあります、学歴ないから努力してきましたが審査で業務的に断られました」
という投稿がありました。また、2025年9月9日には、
「保育教諭をやめて他の仕事がないか調べようと思い、登録作業をしましたが、看護師、介護士など、福祉系の職種は並んでいるのに、保育士や教諭がどこにもなく、登録すらできませんでした。」
という投稿もあります。
転職エージェントとして働いていた経験からすると、有料職業紹介でも求人サイトでも、どの年収帯や職種を扱うかは事業として決められています。その範囲から外れたことと、その人の仕事そのものの価値は同じ話ではありません。
ただ、審査で止まった本人からすると、その違いは分かりません。届いた結果から理由を判断するしかないからです。
なお、私はビズリーチを実際に利用していません。ここで確認できるのは、みん評に投稿された口コミの原文と投稿日までです。審査基準が公開されているわけではないため、「年収がいくらなら通る」といった線引きまではできません。
有料プランの自動更新について、年をまたいで同じ苦情が出ています
届いたスカウトを開こうとすると、本文が伏せられていて、続きを読むには有料プランが必要だと表示される。そこで料金を払うかどうかを決めることになります。
みん評には、この有料プランについて自動更新への不満が複数投稿されています。2023年12月3日の投稿には、
「変なスカウトから変なメールが来て『プレミアム会員じゃないと見られません』。仕方なく登録したら箸にも棒にもかからない、私の経歴とは全然関係ない内容。これ『釣り』じゃないのか?でプレミアム会員の会費は自動更新。超・悪質だと思う。」
とあります。その前年にも似た内容があります。2022年12月16日の投稿では、
「プレミアムチケットを一カ月分購入したら、デフォルトの設定が自動更新になっていて毎月購入することにしまいました。カスタマーサービスに問い合わせしたら、利用規約に書いてあるって予想通りの主張しかしない。チケットを買う行為なのに、購入が自動更新なんてちょとありえない。皆さんも気をつけてください!」
と書かれていました。自動更新への不満は、年をまたいで投稿されています。
では、無料のままでは何ができるのでしょうか。
「無料で使っているうちはそれらの閲覧は出来て自分で応募は出来るがそれだけ。」(2024年8月16日)
「他の転職サイトは基本無料のものが多いですが、ビズリーチは会費が発生します。安くはないので、できるだけ短期間でいい仕事を見つけたい人向けです。」(2018年11月27日)
ここは、口コミを読んでも結論を出せませんでした。今回、みん評の42件をすべて読みましたが、「無料のままで十分だった」と明言した投稿は見つかりませんでした。
いちばん近かったのは、2025年8月27日の投稿です。無料会員のまま1年待ち、企業から直接58社、ヘッドハンター120人から連絡が来たとしています。ただし、この投稿者自身も「無料で十分」とは書いていません。
そのため、口コミだけを根拠に「無料で足りる」とも「有料にする必要がある」とも、この記事では判断できません。
自動更新自体は、サービスの契約方法として珍しいものではありません。ただ、月ごとに購入する形で既定の設定が自動更新になっていると、1回だけ試すつもりだった人とは認識がずれることがあります。
有料プランを申し込むなら、購入する前に次の2つをどこで確認できるかまで見ておいたほうがいいです。
- 解約する場所
- 締め日
スカウトが来た人と来なかった人で、書き込んだ量が違います
登録の途中で、職務経歴の入力欄がまだ半分以上空いている画面を見る。ひとまず登録できたし、続きはあとで書けばいいかと思って、そのまま閉じる。みん評の口コミを読むと、この入力内容について書いている人がいます。
2018年12月7日の投稿には、
「企業からのオファーは本当に来るのか?と懐疑的に思ってましたが、本当に来ました。ただ最初に簡単に登録しただけでは来ず、かなり自分の情報を詳しく書き込む必要はありましたが…。」
とあります。2018年11月27日の投稿でも、「かなり一生懸命レジュメや職業履歴を書いたためか、届くオファーの数は多かったです。」と書かれていました。
実際に届いた数を書いている人もいます。自分を「30代、上場子会社経理で8年」とする2025年8月27日の投稿には、
「結果として企業直接が58社、ヘッドハンターは120人(うちビズリーチ直属スカウトは1名)58社のうち最大手は7社でしたが、求人としての質はよいと思います。」
とあります。
一方で、まったく違う経験をした人もいます。2025年6月16日には、「ここは1件も来ないのに他の主食会社は1か月で100件ほど来ました。」という投稿がありました。
届いたスカウトを、誰から来たかで分けて書いている人もいます。2019年2月28日の投稿は、送り主で評価を分けています。
「エージェントのスカウトは大量に来るが、ほとんど定型文で使えない。」
「企業からのスカウトは、経歴をしっかり読んだ上で飛んでくるものが多く、質がよいので、スカウト待ちで利用するのは一番よい。」
転職エージェントと採用の仕事では、登録された職務経歴を検索して候補者を探します。そのとき検索できるのは、実際に入力されている言葉です。
次のようなものが書かれていなければ、その言葉を条件に探している企業やヘッドハンターからは見つけてもらえません。
- 担当した役割
- 扱った金額や規模
- 使った制度や仕組みの名前
入力する情報を増やすことで、内容を評価される前の「検索で見つかるか」が変わることはあります。
ただし、これは「たくさん書けばスカウトが来る」という意味ではありません。ここで紹介したのは、それぞれ別の投稿者の経験です。職務経歴を書いた量と届いたオファーの数にどの程度の関係があるのかを確かめたデータではありません。
- 職務経歴書の書き方: 職務経歴書はどう読まれているか
この記事で確かめられたことと、確かめられなかったこと
3社を1つの表にまとめようとすると、「求人数」の欄を埋められないサービスが出てきて手が止まります。各社が公式サイトで見せている数字の種類が違うためです。分からない欄を推測で埋めることはしませんでした。
確認した範囲
- JAC Recruitment: 公式サイトの求人検索ページに表示された件数
- 引用した口コミ: みん評に投稿されたビズリーチの42件(全5ページ)
- JAC Recruitmentとリクルートダイレクトスカウトの口コミ: 1件も引用していません
そのため、この記事の材料だけで3社の対応や評判を比較することはできません。口コミの件数が多いことも、そのまま評判の良し悪しには読み替えないでください。
42件を読んでも分からなかったこと
- 無料で足りるのか、有料にする必要があるのか(「無料のままで十分だった」と明言している投稿がない)
- どのような人なら審査に通るのか(基準が公開されていない)
自分で変えられること
転職エージェントと採用の仕事をしてきた経験から、スカウト型のサービスを使うときに自分で変えられることはあります。
- 職務経歴に、担当した仕事や扱った規模、使った制度や仕組みを、検索で見つかる言葉で入れる
- 届いたスカウトが企業から送られたものか、エージェントから送られたものかを確認する
審査の結果や料金体系はこちらでは変えられません。使うのであれば、自分で変更できない部分を考え続けるより、職務経歴の書き方や届いたスカウトの確認に時間を使うほうが、次にやることは決めやすくなります。
各社の支援内容を公式で確認する
この記事で見た数字や口コミは、集計範囲が会社ごとに違います。順位で選ぶのではなく、希望する職種の求人を扱っているかと相談の進め方が自分に合うかを、各社の公式ページで確認してから登録するかを決めてください。紹介できる求人は経験と希望条件によって変わります。
- JAC Recruitment(エージェント型・提携):JAC Recruitment
- ビズリーチ(スカウト型):公式サイトで支援内容を確認する(外部サイト・新しいタブで開きます)
- リクルートダイレクトスカウト(スカウト型):公式サイトで支援内容を確認する(外部サイト・新しいタブで開きます)
確認日: 2026-09-19。当サイトはJAC Recruitmentと提携しており、そのリンクから登録があった場合に報酬を受け取ることがあります。提携の有無と、読者に合うかどうかは別に判断しています。