比較サイトの表を開いて、ムービン・ストラテジック・キャリア、アクシスコンサルティング、メイテックネクスト、タイズの「求人数」を見比べようとしました。ところが、数字が入っている欄もあれば、空いている欄もあります。これでは、どの会社が多いのかをそのまま比べられません。
そこで2026年9月10日に、4社の公式サイトを実際に開きました。トップページだけで終わらず、求人検索や職種別のページまで進み、求人の数字がどこに、どのような形で表示されているのかを確認しています。
あわせて、2026年8月12日に集めた口コミも読みました。評点だけではなく、本文まで確認します。この記事で引用するのは、投稿日と本文を確認できたものだけです。
求人数の数字は、会社によって出し方が違います。口コミも、星の平均だけでは分からない違いがありました。公式サイトで確認できた数字と、実際に投稿された口コミを分けて見ていきます。
求人の件数がどこに載っているかは、会社ごとに違う
4社の公式サイトを1社ずつ開いて、求人の件数がどこに出ているかを探しました。まずトップページを見ます。そこに無ければ求人検索のページへ進み、それでも見つからなければ職種別の一覧なども開きます。確認したのは2026年9月10日です。
4社それぞれ、数字はどこにあったか
タイズは、トップページを見ただけでは件数が分かりませんでした。求人検索のページまで進むと、「条件に合う求人 8,850件」と表示されます。トップページだけを確認して、求人数が掲載されていないと判断すると、この数字を見落とします。
メイテックネクストは反対でした。トップページには分野別の件数が載っています。一方、求人検索のページを開くと、そこには件数の表示がありませんでした。同じ「求人検索のページ」を見ても、タイズとメイテックネクストでは確認できる情報が違います。
ムービン・ストラテジック・キャリアは、トップページだけでなく、求人検索、職種別一覧、ファーム別一覧、経験者向けのページまで確認しました。この5ページでは、求人の件数を確認できませんでした。
アクシスコンサルティングも同じように、トップページから求人情報のページへ進み、さらに職種別のページまで開きました。確認した3ページには、件数の表示がありませんでした。
トップページに無い=公表していない、ではない
ここまで実際にページを開いてみると、求人の件数をどこに表示するかについて、4社に共通した形はありません。トップページに載せる会社もあれば、求人検索まで進むと出てくる会社もあります。今回確認した範囲では、件数を見つけられなかった会社もありました。
そのため、トップページに数字が見当たらないだけで、その会社が求人件数を公表していないとは判断できません。転職エージェントの求人数を見るときは、まず各社が公式サイトのどこで数字を出しているのかを確認する必要があります。
4社の数字を、同じ「求人数」の欄に並べることはできません
比較サイトのように4社を1行ずつ並べて、「求人数」という欄を作ってみます。公式サイトで確認した数字を入れていくと、途中でそのまま埋められない欄が出てきます。数字が見つかった会社同士でも、中身は同じではありません。
タイズは「条件に合う求人 8,850件」と実数を表示しています。メイテックネクストも実数ですが、こちらは分野ごとです。表示されていたのは次の5分野でした。
- 電気・電子・半導体 1,643件
- 機械メカトロ 2,812件
- 化学・素材 920件
- 組み込みソフト 1,020件
- IT 4,018件
アクシスコンサルティングで確認できたのは実数ではありません。「弊社の求人のうち、約78%は非公開求人です」という割合です。確認した3ページに同じ文言が載っていました。
ただし、全体で何件あるのかという分母は表示されていません。78%だけでは求人の実数に換算できないため、タイズやメイテックネクストの件数と同じ欄に入れて比較することはできません。
ムービン・ストラテジック・キャリアでは、実数や割合ではなく、「コンサル転職支援実績 30年連続No.1」と順位を示す表示がありました。脚注には「※厚生労働省 職業安定局よりコンサル特化型転職エージェント支援実績数比較」とあります。ただ、そこには調査した時期や比較した会社数までは書かれていません。
求人検索のページには「毎週50件求人アップデート」という表示もありますが、これも保有している求人の総数ではありません。
こうして表を埋めようとすると、実数、割合、順位という違う種類の情報が混ざります。数字があるという理由だけで、すべてを「求人数」として横に並べることはできません。
もう一つ確認できなかったことがあります。今回見た4社のページには、求人件数などの表示について更新日の記載がありませんでした。
確認したのは2026年9月10日なので、この記事で書けるのは、その日に公式サイトで表示されていた値までです。その数字が毎日更新されているのかどうかまでは分かりません。
メイテックネクストは、分野を変えると件数が4倍以上違います
メイテックネクストのトップページを開いて、自分が探している分野の欄を見ます。そのまま同じページに並んでいる別の分野まで見ていくと、件数にはかなり差があります。
2026年9月10日に確認した5分野では、いちばん少なかった化学・素材が920件、いちばん多かったITが4,018件でした。同じ会社の中でも4倍以上の差があります。さらに職種別の検索結果まで進むと、システムエンジニアは2,296件と表示されていました。
この状態で会社全体を見て「求人が多い」「求人が少ない」と判断すると、自分が探している分野の状況とは合わないことがあります。転職先を探す側からすると、会社全体の数字だけではなく、自分の分野や職種まで絞った数字を見たほうが実際に探せる求人に近づきます。
もう一つ、画面を見ていて気になった表示がありました。5つの分野すべてに「非公開求人(0件)」と併記されています。
ただ、この表示だけを見て、メイテックネクストには非公開求人が本当に1件もないとは判断できません。今回確認できたのは、公式サイト上で5分野とも非公開求人0件と表示されていたことまでです。
実際の保有状況を示しているのか、サイトの表示上そうなっているだけなのかは、このページからは分かりませんでした。
「非公開求人」という言葉自体は転職エージェント各社が使っています。ただし、その中に何を含めるのか、どう数えるのかまで各社で同じとは限りません。求人件数を見るときは、公開されている数字だけでなく、何を数えた数字なのかも確認しておく必要があります。
ムービンでは、見込みがあるかどうかで対応が変わったという声が、複数の年に出ています
登録して面談に進むと、担当者から詳しく説明してもらえた人がいる一方で、学歴や職歴を伝えたあとの対応に温度差を感じた人もいました。
2026年8月12日に、ムービン・ストラテジック・キャリアについて、みん評8件とGoogleマップで本文を確認できた口コミ3件を集めました。みん評の評点は2.73で8件、Googleマップは4.0で73件でした。
良かった側では、製造業さんがみん評に2020年3月13日、★5でこう書いています。
エージェントはコンサル出身者が多いようだった(担当エージェントも元BIG4だった)。業界知識も乏しいところからスタートしたが、総合系やIT系の違い等基礎から詳しく説明してもらえた。
同じ投稿には、こうもあります。
会社として蓄積したノウハウが膨大であり、ほとんどのコンサルのほぼ全ての受験フェーズに対し、事前に相当程度質問内容やケースの傾向を知ることができる
一方、とうきょうさんは2018年10月31日、みん評に★3で書いています。
もともとのキャリアがしっかりしたものを持っている人や、高学歴な人向けなのかなと思いました。他業種からの転職で、学歴も超一流ではない私は、その時点で弾かれてしまったのか、あまり魅力的な求人はなかったように思います。
2021年6月24日には、とくめいさんがみん評に★1で投稿しています。
学歴、職歴をお伝えした時点でビジネスパートナーにはならないと判断されたのかな、と。情報収集で話を聞きたく連絡しましたが、見下されているように感じもう話したくないと感じました。
さらに2025年4月12日にも、とくめいさんが★1で書いています。
最初に難しいと判断された場合、後の対応が大きく変わります。電話はかかってくることはなく、事前対策もこちらから急かしてようやく重い腰を上げる始末
似た内容の不満が2018年、2021年、2025年に出ています。ただし各年1件ずつなので、これだけでムービンの会社としての方針だとは判断できません。
転職エージェントは、求人を出している企業から報酬を受け取る仕組みです。そのため一般論としては、企業が求める条件に合いそうな人へ多くの時間を使うことは起こりえます。ムービンが実際にその判断で対応を変えているかは、今回の口コミだけでは分かりません。
また、みん評2.73とGoogleマップ4.0では評点にも差があります。どちらか一方が正しいと決めるのではなく、投稿している人の層が違う可能性も含めて読む必要があります。
アクシスコンサルティングの不満は、進め方そのものに集まっています
選考が始まったあと、面接の日程を調整する。結果を待つ。お見送りになれば、その連絡を受ける。アクシスコンサルティングの口コミを読むと、こうした選考を進める途中の手続きについて不満を書いた人がいました。
2026年8月12日に集めたのは、みん評10件とGoogleマップで本文を確認できた口コミ3件です。みん評の評点は2.73で10件、Googleマップは3.0で56件でした。
アメリさんは2025年8月29日、みん評に★1で書いています。
コンサルからコンサルへの転職で利用しましたが、面接日時の調整ミスをする、ミスを指摘してもこちらが催促するまで再調整しない、お見送りになった企業についてはこちらが聞くまで連絡してこない、ケース面接対策を依頼してもほとんど候補日時を送ってこず結局対策はできず、コンサル特化を謳っていながらケース問題の過去問集も持っていない。
オートモさんも2026年3月24日、みん評に★1で投稿しています。
・応募を急かす。数を出させようとする。 ・選考の結果見送りになったことを他の企業の事務連絡のメールの中に、1文だけ紛れ込ませて連絡してくる。 ・見送りとなった理由を確認出来ない。
同じ投稿には、こうもあります。
一度選考の流れに載るとハズレだと気付いても途中で切りにくいので、ご注意ください。
ただ、すべての口コミが悪いわけではありません。ゲッターさんは2019年1月23日、みん評に★5で書いています。
候補として提案していただいた会社について、提案いただいた理由を分かりやすく、論理的に説明してもらうことができたので、納得感を持って面接に臨むことができました。
また、レイニーさんは2023年2月18日、みん評に★2で投稿しています。
異業界からコンサルに転職したいと思い、登録しました。担当の方は、親身でしっかり話しを聞いてくれましたが、結局、求人の紹介はなかったですね。
担当者の人柄への評価と、実際に求人を紹介されたかどうかは分けて見る必要があります。
不満は人柄ではなく、進め方に集まっていた
今回確認した不満では、担当者の人柄そのものより、日程調整や選考結果の連絡など、進め方について書かれたものが目立ちました。転職エージェントでは、担当者1人が複数の求職者を抱えると、こうした連絡や調整が遅れることがあります。
応募して選考が始まる前に、お見送りになった場合はどのように連絡が来るのかを担当者に聞いておくと、実際の進め方を確かめやすくなります。
メーカー2社の口コミは、実務経験があるかどうかで割れています
メイテックネクストの口コミを、良い評価と悪い評価の両方から順に読んでいくと、書いている人の経験が違うことに気づきます。
2026年8月12日に集めたのは、みん評11件とGoogleマップで本文を確認できた口コミ3件です。評点はみん評が2.73で11件、Googleマップが2.8で10件でした。今回の4社では、2つの媒体の評点がほぼ同じだったのは珍しい結果でした。
良かった側では、たかしんさんが2019年3月12日、みん評に★5で書いています。
エンジニア専門の転職支援会社なので、コンサルタントの方の知識や技術も素晴らしく安心して相談することができます。まずキャリアの査定をしてもらい、私にはどんな会社が合っているのか適職を調べて頂きました。
Googleマップでは、erika imaiさんが6年前の投稿で書いていました。
有名企業の子会社の求人を多く持ってます。私自身もこちらで有名企業の子会社(非公開求人)を紹介頂き転職しました。
良い評価では、技術の話ができることや、実際に紹介された非公開求人について具体的に書かれています。
一方、としさんは2023年2月15日、みん評に★1で投稿しています。
応募したい求人があったので応募したが 職務経歴書や履歴書をまだ見せていないのに断られた。やる気がないのか、年齢や高卒という事で判断したのか。電話もないしでメールで断られ腹が立つ!
ただし、経歴による足切りを疑う声は今回確認した中では1件です。これだけで実際にそうした判断をしているとは言えません。
Googleマップでは、S I.さんが2年前の投稿で書いています。
転職サービスを利用した。面接官に更新前の書類を渡されたり、プロフィールの更新依頼をしても対応されなかったりと、このほかにも色々とトラブルを起こされた。他社のサービスとの併用をお勧めする。
悪い評価では、経歴を理由に断られたのではないかという疑問と、書類更新などの事務対応への不満が出ていました。
タイズは、否定的な声を今回集められていない
タイズは口コミの集まり方が違います。Googleマップは4.6で239件ですが、確認できた範囲では、タイズがほぼすべての口コミに個別で返信しています。投稿も「◯◯様に担当していただきました」と担当者を名指しする内容に寄っていました。
そのため、4.6という評点だけを見て「タイズは評判が良い」とまでは書けません。今回確認できた範囲では、転職が決まった利用者の満足度は高く見える、というところまでです。
みん評にはタイズのページがなく、Googleマップでは星1・星2が分布上は存在するものの、本文を取得できませんでした。否定的な口コミが無かったのではなく、今回は集められていません。
4社を比べる前に、自分で確かめられるところまで進んでください
転職エージェントを比べるなら、まず自分で公式サイトを開いて、自分が希望する分野や職種の求人まで進んでみてください。トップページに件数が見当たらなくても、求人検索や職種別のページには表示されていることがあります。
数字を見つけたら、次に何を表しているのかを確認します。求人の実数なのか、非公開求人の割合なのか、実績の順位なのか。同じ数字に見えても種類が違えば、そのまま横に並べて比較できません。
更新日の表示も確認します。今回の4社では更新日を確認できなかったため、この記事でも2026年9月10日に表示されていた値として扱っています。
口コミを見るときも、星の平均だけで決めないほうがいいです。本文まで開いて、誰が、いつ、どの媒体に書いたものなのかを見ます。読むときに分けたいのは次の3つです。
- 担当者の知識への評価なのか
- 求人紹介への不満なのか
- 日程調整や連絡への不満なのか
ここまで読むと、自分が気にするべきところが分かりやすくなります。
口コミへの返信がほぼすべてについている場合は、投稿している人が偏っている可能性も考えておきます。星の数字だけでは、利用した人全体の評価までは分かりません。
転職エージェントは、求人を出す企業から報酬を受け取る仕組みです。そのため、企業が求める条件に近い人へ時間を使いやすい面があります。
登録してみて対応が合わなかったり、希望する求人を紹介されなかったりしたときに、それだけで自分に問題があると考える必要はありません。別の会社では紹介できる求人や担当者の対応が変わることがあります。
複数の転職エージェントに登録して比べる人は珍しくありません。最初から1社だけで決めきらなくても構いません。公式サイトで自分の分野の求人を確認し、実際に担当者と話したうえで、自分が使いやすい会社を選んでください。
各社の支援内容を公式で確認する
この記事で見た数字や口コミは、集計範囲が会社ごとに違います。順位で選ぶのではなく、希望する職種の求人を扱っているかと相談の進め方が自分に合うかを、各社の公式ページで確認してから登録するかを決めてください。紹介できる求人は経験と希望条件によって変わります。
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